日本の四季の美しさを綴った随筆『枕草子』で、清少納言は次のように書いています。

「木は、桂。五葉。柿。橘。そばの木、はしたなき心地すれども、花の木ども、散り果てて、押し並(な)べたる緑になりたる中に、時も分(わ)かず、濃き紅葉の、艶めきて、思ひ掛けぬ青葉の中より、差し出でたる、珍し。」 『枕草子』第47段

繊細で豊かな日本文化は、多種多様な木々や草木の生命力抜きに語り得ません。移ろいゆく四季の美しさに心を満たし、日々悦びを感じられるような庭を造り、育てていきたいと思います。